「う……風邪ひいたかも」
「どれ、診てあげましょうか」
「“ヤブ医者”“ダメ、ゼッタイ”」
「アーってさせたいだけだろ」
「親切気で言ってるのになんですかあなたたちは!」
「ノックアウトって医者なの?」
「えっ」
「えっ」
「言ってなかったのかよ」
「メディックノックアウトですよ」
「生き様から察するに走り屋かと思ってた」
「まあ間違ってはないよなぁ、お医者サン?」
「“軍医”“仕事しろ”」
「おふたりだってこうしてサボっているじゃないですか」
「じゃあスタースクリームの肩書は?」
「航空参謀っていう偉ーい立場なんだよ」
「わあ! 参謀ってかっこいいね」
「“情報参謀”“です”」
「サウンドウェーブもなんだね! いいなあ私も参謀になりたい」
「ユメはディセプティコンのマドンナ……いや、異郷の花なんてどうです」
「言い過ぎだよー」
「むしろあれだろ、……守護天使、とか」
「“……”」
「……プッ」
「笑うな! おいユメも何とか言えよ」
「ああ、うん。びっくりしたの。あなたの口から天使なんて言葉が出るとは思わなくて……」
「あー……なんだ。優しく微笑みかけるところとか、それっぽいだろうが」
「面と向かって言われると照れるなあ」
「ひとりで株上げないでください」
「“これは”“槍が降る”」
君の二つ名